配管の水漏れをピンポイントで修理する方法
今回は、既にご使用中の配管の長期間仕様で、水漏れなどが起こった際の修理の仕方についてお話します。
修理するのはこちらのもの↓
このような場合、既設の部品をなるべく生かして、必要最小限の部品だけを修理したいところです。
お客様の金銭的負担もそれだけ少なくて済みますしね。
そこで、少しテクニックを使います。
まずは、今回ダメになっているところを確認したところ、黄色の丸で囲んだ部分のパイプに髪の毛程の細い亀裂を確認しました。そこから水漏れがあるようです。
その他の”50×25のチーズ”、”25のボールバルブ”等は、問題なさそうなので、割れたパイプを新品に変え、それ以外のところはなるべく残すように施工します。
まず、割れたパイプの両端についている50×25のチーズをノコギリで切ります。その際、取り替えるのは”50×25のチーズ”だけにしたいため、下の写真のように切ります。
25のボールバルブ側も同じように切ります。
次に、切った50×25のチーズを剥がして行きます。ノコギリで、下にあるパイプを傷つけないように気をつけながら、斜めにノコギリで切れ目を入れていきます。
継手部分だけを切る感覚ですね。
この切れ目から、マイナスドライバーとハンマーなどを使い、剥離させますが、施工したばかりのものや、新しいものであれば、継手も柔らかいために剥がせます。
ただ、今回のように長い年月、風雨にさらされた継手やパイプはカチカチに固くなってしまっているため剥がすのは容易ではありません。
そこで、剥がす継手をバーナー等を使って温めてやり柔らかくすることで剥がして行きます。
しかし、いつも使うガスバーナーがたまたま、違う現場に出てしまっているのか、見当たらなかったので、今回は少し荒技を使ってみましょう。
潅水屋さんがよくやるテクニックなのですが、剥がしたい継手の外側にパイプ用ボンドを塗り、
火をつけます。
こうすることで、バーナーで炙るのと同じような効果を生み出すことが出来ます。
(※危険が伴いますので、自信のない方は、バーナーで炙るほうをお勧めします。)
火が消えたら、もう一度、周りが黒くなるまで繰り返したら、
マイナスドライバー、ペンチなどを使って剥離します。
継手は炎の熱で柔らかくなっているので簡単に剥がすことができます。しかし、下のパイプは見ての通り、綺麗なままです。
25のボールバルブ側も同じように剥がしたら、綺麗にチーズだけを取ることができました。
後は、50×25のチーズを新品に変えてあげるだけ。
接着の際は、ボンドを継手側、パイプ側の両方に必ず塗ってやります。
接着は体重をかけて ぐっと一気に押し込んであげればオッケーです。
よく水漏れの現場で、パイプと継手が2cmくらいしか入っていないものを見かけます。
恐らく、お客様ご自身で施工されたものだと思いますが、さすがにそれだと抜けます。(施工すぐは良くても何年かすると水漏れします。)
ですので、接着はパイプが抜けないように体重をかけて押し込むようにしましょう。うまく入るとパイプと継手があたる感覚があります。
押し込んだら5秒~10秒キープ。抜けてこないのを確認したら完成です。
綺麗に仕上がりました。交換したのは、50×25のチーズと真ん中のパイプだけ。
多少慣れも必要ですが、お客様でも、“出来なくはない” 施工方法だと思います。
参考にしてみてくださいね。
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