袋栽培システム用袋培地の設置方法
さて、今回は、袋栽培システムで使用する、袋培地を設置する方法をお話します。
袋栽培システムの詳細についてはこちらをご参照ください。
袋培地の設置はそれほど難しくないため、水源から立ち上がりまでの配管、制御盤設置&電気工事など、お客様ではどうしても施工が難しいところを弊社が行い、袋倍地の設置、ポリパイプ&ノズルの取り付けをお客様がやって頂くことで、設備投資費の初期の価格を抑えることが可能です。
実際使用する袋はこちら。
弊社が扱う袋培地は、三河ミクロン社製袋培土用培用土、容量は一つ30ℓの培地がはじめから入っています。
このままの形で使用すると、培地の高さが少ないため、正確な潅水をするための水分センサー(テンシオメータ)を差し込んで、袋内の水分量を測定する際、正確な測定ができません。また、袋の厚さが均等でないため、作付けや作業際にも何かと不便ですので、縦型にしてあげます。
こんな感じに縦型にしてあげます。↓
培地内を均等するため、数回、少し上から落としてやります。
土が均等になったら、上部をぐっと押してあげると・・・
下の写真のように、綺麗な平らな六角形になったらオッケーです。土の厚さが均等な作付に適した形になりました。
次に苗を設置するための穴を開けていきますが、その前に・・・
袋培地を使用する場合、シートの上に直接置くと病気をもらう可能性が少なからずあります。
ですので、シートに直接置くのではなくワンクッション入れると病気をもらう心配が少なくなります。
袋が直接、地面に触れなくすればそれでいいので、コンクリートブロックや発泡スチロールの台など、どんなものでも良いのですが、今回は、お客様のご要望もあり、低コストで作業性の良いプラスティック製のコンテナを設置することにしました。
ちなみに、このコンテナ、弊社でも販売しております。中古品ですが、一つ¥100(税抜)で、コストパフォーマンスが絶大なので人気があります。
コンテナの上に袋培地を並べたら、袋培地に苗を設置するための穴を開けていきます。
袋栽培用培地には、4つの苗を設置することが出来ます。
4つの苗を設置する場合は、袋に4つの穴を開ける必要があります。
穴は苗用無底ポットの大きさであればオッケーです。開け方に決まりはありませんが、弊社では施工をお願いされる際には、ドリルを使って開けていきます。
現場によっては1000を超える袋培地に穴を開けることもありますので、効率も考えてのことですが、お客様でドリルと専用カッターを用意することは難しいと思いますので、今回はカッターナイフを使った穴の開け方をご紹介します。
まず、綺麗に穴を開けるため、袋穴あけ専用のボードを使います。
弊社で制作したものですが、お客様で画像を参考に自作頂いても結構です。穴を開けるための型紙みたいなものですね。コンパネで出来ています。
もちろん、販売もしておりますので、必要であればご用命下さい。
ボートの中心線と袋培地の線を合わせたら、
ずれないようにボートを袋に押し付けます。
ボートの穴に沿ってマジックで線を書けば、綺麗に丸が書けます。
後はその線に沿ってカッターで切り取っていくだけ。簡単ですね♪
穴を開け終えたら、ポリパイプを配置していきます。
収穫などの作業性を考え、コンテナになるべく這わすように設置します。足元に邪魔にならないようにすれば良いでしょう。
ポリパイプを這わしながら、潅水用ノズルをポリパイプにつけます。
まず、ポリパイプに潅水用ノズルをはめ込むための穴をパンチを使って開けていきます。
パチン☆と音がして、簡単に穴を開けることができます。
サンホープ・ドリッパー(商品名スーパーティフ)を取り付けたら、(指で押し込むだけで簡単に取り付けることができます。)
マルチアダプター四分岐を取り付け、
袋の各穴に、ドリップペグを差し込めばノズルはこれでオッケーです。通水テストをして温室内の袋培地内に水分を満たしてあげましょう。
このドリッパーは、水が出ているのかを目で確認することができる優れものです。
スーパーティフとマルチドリッパーの組み合わせで行う潅水は、広い温室内、どのノズルでも隅々まで均等に水が出せるので、掛けむらが無く、どの袋でも同じ成長を実現することが出来ます。袋培地栽培システムにはお勧めの組み合わせです。
最後に袋下部の両隅をカッターナイフで二センチ切り完成です。排水のための切り口ですね。
袋培地栽培システムには、必ず、テンシオメータを使用します。
テンシオメータは、サンプルとなる袋培地の袋の中心にカッターで穴を開け、差しこみます。その際、ポーラスカップ(陶器部分)の中央より10cm程度差し込んで周辺土壌としっかりと密着させます。
袋培地設置→潅水ノズル取り付け→テンシオメータ差し込みが終わったら、無底ポットに入った苗を袋の上に開けた穴に合わせて設置すれ場出来上がりです。
以上が、袋培地の設置方法です。
培地の取り換えや、新設時の参考にしてみて下さい。
弊社による施工も受け付けておりますので、必要な方はご用命下さい。